【キャラクター設定】とある冒険者の出自について

小話を色々と書き進めているのですが、前提となるキャラクターのロールプレイ設定をまったくさっぱりここに載せていなかったのであわてて他のアップローダーから引っ張ってきました。長いのでちょっと読みにくいかもしれません。

【名前】Trinity Doggy(トリニティ・ドギィ)
冒険者ギルドにはこの名前で登録しているが偽名。本名はTrinité L’oiseau(トリニテ・ロワゾー)。Doggyは実父の苗字。

【種族】イシュガルド系エレゼン
ゲームシステム上はフォレスターだが、ロールプレイ上はミッドランダーの父とイシュガルド系エレゼンの母の間に生まれたハーフエレゼンという設定。顔立ちも太めの眉や丸い顎など、なるべくミッドランダー女性の要素に近づけています。

【性別】女
【年齢】29歳
29歳の誕生日からすぐの頃に旅立った。第七霊災を24歳の頃に経験している。

【生い立ち】
イシュガルド下流貴族(ゼーメル家の流れを汲んでいるとされるが詳細は不明)の使用人をしている母アニエス・ロワゾー(イシュガルド系エレゼン)、宝杖通りの出入り商人である父ダネル・ドギィ(ミッドランダー)の間に生まれる。旅籠・九つの雲を定宿にし、商いで皇都を離れることも多かったダネルはアニエスと結婚出来ず、トリニテは母の姓を名乗る私生児になった。
読み書き計算をダネルの手伝いで、料理と裁縫をアニエスの手伝いで覚え、12歳の頃には一人前の使用人として働いていた(この頃に蒼天秘話で出てた幼少期のフランセルやオルシュファンとすれ違うくらいのことはあったかもしれない)。
リムサ・ロミンサ出身の父ダネルは商人であり熱心な魔術書愛好家でもあった。ニームの末裔を自称するダネルを皇都の人々はやや醒めた目で眺めていたという。トリニテに読み書きを教えたのも魔術書を読ませるためであったと思われる(信仰に篤いアニエスはそれを見てアンダリム神学院に入れたがっていたようだ)。

さて、そんな生きるためと祈るために生きるだけの日々で、父ダネルが異端の疑いをかけられた。ニームが崇めるオシュオンへの行き過ぎた崇拝がイシュガルド正教徒から見れば異端に映るのは当然とも言えよう。ダネルは商売こそ実直にし人々の信頼を得てはいたが、エレゼンでもなければ正教徒でもない者を庇い立て出来るようなイシュガルド人などこの時代にはいない。
やむなく同郷の商人たちの手を借りてダネルは逃げおおせたが、アニエスとトリニテを連れ出せる余裕はなかった。連絡が途絶え、トリニテは次の標的が自分と母に変わることを確信する。なおこれを誰より早く案じたアニエスの雇い主である下流貴族は早々にアニエスとトリニテを馘首にしている。
ダネルに内縁の妻子がいるという情報が異端審問官に話が流れる前に動かなければ命がない。それを悟ったトリニテは大審問の門番に金を掴ませ(あるいは殺したかもしれないし体を売ったかもしれない)、アニエスを連れてクルザス中央高地へ逃げ出す。この時トリニテは二十歳になったばかりだった。
目指したのはアドネール占星台。グリダニアとの接点でありよそ者の往来もそれほど珍しくない拠点とダネルから聞いていたためだ。

占星台ではドラゴンとの聖戦で父を失った敬虔な清貧者の母子を装い、アートボルグ砦群のアインハルト家から喜捨を受け、当面の住まいと仕事を確保することが出来た。ここに異端審問官の手が回っていないとは言い切れず危険な賭けではあったが、アニエスがダネルと結婚せず姓が変わらなかったことが幸いしたようだった。アインハルト家によって生かされたこの頃の生活があるせいで、冒険者トリニティとしてイシュガルドに関わるようになってもアインハルト家の人間には敬意を持って接している。

占星台とアートボルグ砦群でトリニテは昼夜の別無く身を粉にして働いた。父のように思想を表に出してはいけない、今度こそただ生きるために生きねばならない、そうしなければ命など簡単に奪われてしまうと知っていたからだろう。しかし冤罪で皇都から逃げざるを得なかったことが、信心の塊である母アニエスにはひどく屈辱であった。皇都と正教への忠誠がやがてダネルへの怨嗟に変わり、それはほどなく老いたアニエスの心身を蝕むようになる。
そして第七霊災を迎え、激変したクルザスの環境に耐えられず母アニエスはこの世を去る。最期まで皇都への未練とダネルへの恨みをうわ言のように言い続けていた母と、内縁の妻子を置いて逃げた父を、トリニテは恨もうとはしなかった。ただ、これでやっと自由になれる。そんな思いだけがあった。アニエスを縛り続けていた正教の呪縛は、母を捨てようとしなかったトリニテにも重い枷をかけていたのだろう。

さて、皇都からこれ以上離れたがらなかった母という枷の無くなったトリニテには、ひとつ夢があった。それは、リムサ・ロミンサで調理師になること。働くことと祈るふりをすること、その繰り返ししかない占星台での日々だったが、請われて料理をするときだけは楽しさを感じていたからだろう。誰かが美味しいものを食べるときの安堵した笑顔、それはトリニテにとってハルオーネとハルドラスよりよほど信じるに値するものだった。

身辺を整理し、フランセルに頭を下げて、トリニテはクルザスを出てゆく。
イシュガルド人トリニテ・ロワゾーではなく、商人ダネル・ドギィの娘、トリニティ・ドギィとして。


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